宝塚ひとこと日記

宝塚について、簡潔明瞭に

エリザベート 2016年 宙組2

エリザベートが望んだんだ」

「偉大なる、愛だ」


ルキーニの、この言葉が真実だとしたら?

そんなことを、考えさせられるエリザベートでした。エリザベートの主役は、宝塚であっても、シシィそのひとなのだと、私は思いました。決して、まあさまトートの比重を軽く見ているのではなく、陰陽の関係というか、トート閣下がいるからこそ、シシィの命、人生が強調される。そんな、ふたりの関係のように感じられました。

私は、今まで映像でみてきたエリザベートと、今回のみりおんエリザが、何か違う気がしていました。それが何か、わからなかった。だけど、ステージドアで、みりおんが、自分なりの色が出せたら、とお話しているのを聞いて、ああ、そうか、と腑に落ちました。私がみりおんに抱いている勝手なイメージは、こうと決めたら一心不乱に物事に打ち込むような意志の強さ。巨人の星で言えば(言わなくて、良い)、見た目は可愛い明子さんのようなのに、中身は飛雄馬そのひと、みたいな。

だから、みりおんの「私だけに」を聴いて、涙したのか、と自分に納得。私、この曲は素晴らしいと思うけれど、ただのわがままソングにしか思っていなかったのです。だけど、今回初めて、これは皇后として生きる覚悟を決めた人間の歌なのかもしれない、と思ったのです。

プロポーズをされたとき、フランツに告げられた言葉で、皇帝の妻になる重みは感じてはいたでしょう。だけど、夢の結婚式がおわり、現実がやってくる。フランツに貰ったネックレスの重さは、ただ重いだけではなく、自分を皇室に繋ぐ首輪だったのだと気付いたのではないでしょうか。そして夫は、ただ自分の夫ではなく、皇帝だったということに。


みりおんシシィは、竹のようだな、と思います。柳のように、ゆらゆらしない。真っ直ぐに伸びるか、ぱきん、と割れるか。

「私だけに」は、必死に割れることを拒否し、首輪に繋がれながらも、真っ直ぐ空へ手を伸ばす少女の歌に聴こえました。

上手く言えないけれど、感情がゆさぶられる。そんな、空間でした。


まあ、あそこでゆりかちゃんが、「顔は、洗った方が良い」と言ったらまた違ったエリザベートになっていたことでしょう。こんなひとについていけない! 今すぐ連れて行って! と、トート閣下、まさかの最後のダンスが踊れないとか。

良かったね、ゆりかちゃん、言わなくて(言うわけがないですよ)

しかし、長いな。続きは、また後日はきだそう。

来年2月は、ひとこちゃん月間になることが決まったことだし。ひとこちゃんを追い求めて、味噌煮込みうどんか…。ムラでは、何を食べようかな。1月、3月はゆずるさま月間だし、なに、この幸せのひとこちゃんサンドイッチ‼︎ 楽しみですね❤️